不倫慰謝料と裁判

配偶者が浮気をしていた、あるいは配偶者に浮気がばれてしまった。

そのような場合に不貞行為に対する慰謝料を請求したい、あるいは請求されたという問題が発生します。

このような場合、絶対裁判になるわけではありません。
むしろお話し合いで解決する割合の方が多いかもしれません。

そこで裁判になるときとならないときの違いについて見てみましょう。

慰謝料の話し合い

まず、不貞慰謝料のお話し合いは

1)まずは内容証明郵便等を送ってアポイントをとって交渉を開始
2)交渉で解決すれば、示談書を作成し終了。
2’)交渉がうまくいかなかった場合には裁判

という流れになることがほとんどです。

ごくまれに「いきなり裁判」ということもありますが、
大抵はお話し合いからスタートします。

慰謝料請求は話し合いから

お話し合いは大体以下の流れで進みます。

<被害者(浮気された者)→配偶者の浮気相手>

慰謝料の請求(金額を明示することが多いです)

この際には、証拠を提示することはあまりありません。

<配偶者の浮気相手→被害者>

1)浮気を認める。提示された慰謝料も支払う →解決

2)浮気は認める。慰謝料は減額してほしい  →交渉

3)浮気は認めない。証拠見せてほしい

4)覚えていない

5)既婚者だと知らなかった

6)浮気はしたけど、もともと夫婦関係破綻してたでしょ 等

裁判になる可能性があるのは…

裁判になる可能性があるのは

2)で金額の乖離が大きすぎるとき

→この場合は、お話し合いを続けても差が縮まらないようでしたら
裁判をして裁判所に慰謝料の金額を決めてもらいます。

3)浮気を認めないとき

→この場合において証拠を見せることはほとんどしません

このケースでは証拠を見せない限り浮気は認めない、というスタンスを貫くのならば
裁判になることが多い
です。

そして裁判になると被害者側から浮気の証拠が出されます

交渉の場合に浮気の証拠が出されないからといって、証拠がないという訳ではありません。
今後の裁判も見据えて、証拠があっても交渉段階では手の内は簡単に見せないという方法です。

「解決金」という方法

3)4)にも共通しますが、

「浮気」は認めないので「慰謝料」は払わないけれども
解決金」という名目で金銭を支払います
、という提案を浮気相手がしてくる、

あるいは被害者側から
「解決金」名目でもいいから支払う気持ちはないのか、という提案
をすることがあります。

これは、肉体関係はありません。ただし何度も食事に行ったり、2人でドライブをしたりと、配偶者が不愉快になる行動をしたのは事実なので、お金をお支払いします、
という不倫相手と言われた側からの妥協案の場合と

正直あまり証拠はない、あるいは、証拠はあるけどこれ以上交渉を重ねて裁判にしたくないという被害者側の妥協案の場合とがあります。

この提案を相手方が受諾する場合には
3)や4)でも裁判にならずに話し合いで解決します。

5)6)の場合

→5)6)の場合には、
「解決金」名目で一定程度の金銭のお支払いをもって解決することもありますが、
裁判になることも少なくありません。

とくに6)については
夫婦の婚姻関係が破綻している原因は浮気ではない、と反論されることになるので、
被害者側の感情としても納得ができず裁判に進むことが多いです。

裁判になった場合の手続きの流れは?

裁判は基本的に配偶者に浮気をされた被害者が「原告」として訴えを提起し、
浮気をした側は「被告」になります。

裁判になった場合には、被害者側(原告)がすべての事実を証明する責任があります

…等について証拠を交えて主張立証していきます。

これを受けて相手方が反論をし、また被害者側が再反論をし…
という流れでお話が進みます。

場合によっては、尋問を行って本人から話しを聞くこともあります。

裁判になった場合でも必ず判決で終了するのではなく
途中で何度か裁判官から和解案が提示され、それを双方が受諾する形で解決することもあります

和解案の金額は、だいたい相場とされる金額に近いところで示されます。

裁判になった時の費用

訴えを起こす場合には、
訴状を提出するに当たって請求する金額に応じて収入印紙郵券などの訴訟費用がかかります。

訴えられた場合には、特に費用はかかりません

弁護費用については、こちらを参照してください。

弁護士にお任せください

裁判のメリット・デメリット

裁判をするかしないか、という時に
裁判のメリット・デメリットを
情報として認識しておくことはとても大切です。

裁判のメリット

  • (不倫相手からすれば)被害者側の過大な要求を排斥できる
    →交渉段階では「会社を辞めろ」などという要求がされることもあり、
    話し合いが難航してしまうことがあります。
  • (被害者側からすれば)不倫相手のはっきりしない態度をやめさせることができる
  • 裁判官が間に入ってくれるので、法律論として主張がすすみ、
    感情論のぶつけ合いではなくなりやすい
  • 裁判官から和解案の提示をうけるので当事者間の話し合いより納得しやすい
    和解で解決すれば、示談のときのように口外禁止や接触禁止、分割払い等の柔軟な内容で解決ができる。

裁判のデメリット

  • (不倫相手からすれば)裁判の訴状が自宅に届く
  • 尋問が実施されると裁判所に行かなければならない
  • (不倫相手からすれば)判決になると和解のように分割の支払いはできない
    支払いを行わないと給与等を差し押さえられることもあります
  • 解決までに1年以上の時間がかかる。
  • (被害者側からすれば)裁判所書面の中で不倫相手からの言い訳のような主張をたくさん目にすることになり精神的苦痛が拡大する。

弁護士に相談を

交渉段階でももちろんですが、
どんなにおそくても裁判となった場合には、弁護士に依頼をした方がいいと思います。

法的な主張を行うという負担ももちろんですが、
自分で主張立証を繰り返し対応していくなかでの精神的な負担も相当あります。

浮気をされた被害者側である場合、同時にご主人との離婚の手続き(話し合いや調停)も進めなければならない等となると、精神的に疲弊をしてしまいます。

裁判が視野にはいってきたところで、一度弁護士にご相談ください

弁護士法人えそらでは、
しっかりとご事情をお伺いし、
あなたに必要なご事情をお相手に主張し、
適切な慰謝料の金額へと導きます

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